120倍楽しめる!!旭山動物園の楽しみ方〜前編〜
2016年4月5日
旭川市の代名詞的な観光地として、真っ先に浮かぶのは旭山動物園ではないでしょうか?
全国的にも、とても有名な旭山動物園。以前、アソビューの企画でも紹介させて頂きましたが、魅力が多すぎて全て掲載が出来ませんでした…。このままお蔵入りにしてしまうのは、実にモッタイナイ!!と、言うことでありまして、今回は泣く泣くカットしてしまった未公開記事をギュッとまとめました!(※やや重複しちゃいます…)
はじめに
北海道旭川市にある旭山動物園は、「伝えるのは命」をテーマに、動物たちが自然のままに暮らす姿が間近で見られる、国内有数の人気を誇る動物園です。そんな旭山動物園の魅力や見逃せないポイント、エピソードを実際に旭山動物園の職員さんに取材してきました!
これは知っているだけで旭山動物園をさらに楽しめる!!!
今回は、そんな魅力がたっっくさん詰まっている旭山動物園を徹底的にご紹介したいと思います!!
旭山動物園へ
⏰10:20
やって来ました、旭山動物園!
平日の開園前にもかかわらず動物園の前にはすでに入場待ちの列が。
お子様連れのファミリー層だけではなく、女性同士でいらっしゃっている方や、おひとり様も多くいらっしゃいました。さっそく、旭山動物園で必ずおさえておきたい人気施設を中心にまわってみたいと思います。
いざ、入園!
⏰10:30
開園時間になり、私もいよいよ旭山動物園へ初入園です!!
まずはじめにチェックしておこう!イベント情報
旭山動物園では、時間帯によって「もぐもぐタイム」というイベントが行われています。そこで、まず入園して始めにチェックしておきたいのが本日のイベントスケジュール。

↑旭山動物園時計台
このスケジュールボードは、入園した際に正面に見えてくる時計台の近くにありました。毎日スケジュールは変わるそうなので、見逃さない為にも是非チェックしておきましょう!!
⚫︎ もぐもぐタイム
もぐもぐタイムでは飼育員さんが、動物に餌を与えながら生態や行動の特徴などを詳しく説明してくれるもので、餌を食べている動物の姿を見ながら面白く学ぶ事ができました。飼育員さんの餌に喰らい付いて行く動物たちの姿は、とっても生き生きとしていました。
↑この日、私は 2 ヶ所ペンギンとアザラシのもぐもぐタイムを見ることができました。
⚫︎ ペンギンの散歩
12月下旬頃〜3月中旬頃はペンギンの散歩なども行われています。このペンギンの散歩は雪が溶けてしまうと、道がアスファルトなので、ペンギンの足に負担が掛かるために休止になってしまうのだそうです。あくまでペンギンの散歩はショーではなくペンギンの狩り本能や生態を見て欲しい為に行なっているので、旭山動物園では動物に無理は絶対にさせないのだそうです。
ちなみに、今年(2016年春)はかなり雪解けが早く溶けてしまったので終了の時期がとても早かったそうです。だいたい平均では毎年3月末くらいまでは行われているようです。
今回は4月ということもあり、ペンギンの散歩はもちろん見れなかったのです が、こちらのアスファルトに引かれている赤い線がペンギンの散歩道になると教えて頂きました!
このペンギンの散歩道は往復500メートル程あるそうです。これは是非冬の時期に訪れて生のペンギンの散歩を見てみたいですね。
それぞれの施設の見どころを大紹介!!
☆旭山動物園で体感できる展示方法の魅力
旭山動物園は、特別珍しい動物園がいる訳ではありませんが、それぞれの施設での展示方法に《行動展示》という方法で展示されてあります。1ヶ所だけでなく色々な角度から見れるようになっていました。その為、それぞれの動物たちの特徴、能力を最大に生かされてあり、動物の習性を知れたり、自然に一番近い動物たちの生き生きとした表情を旭山動物園では沢山見る事ができます。とくに旭山動物園では、檻や柵が最小限に使用されいる為、お客さんと動物との距離も近いのも魅力となっています。
そこで、それぞれの施設で見られる特徴やポイント、さらには職員さんから聞いたエピソードなども交えながら施設別に詳しく紹介していきたいと思います!
①ペンギン館
世界には18種類のペンギンがいるそうですが、ここ旭山動物園には、キングペンギン、ジェンツーペンギン、イワトビペンギン、フンボルトペンギンの4種類 のペンギンがいました。
Point1
こちらのポップのボードは、全て旭山動物園の飼育員さんの手づくりだそうです。館内の至る所に貼ってあり、写真や図なども交えて非常にわかりやすく、細かい情報もお客さんにお知らせしてくれています。手描きなのですごく温かみのあるポップで見るのが楽しいです。 赤いボードには生まれました。青いボードには亡くなりました、他の動物園へ移動しました。という情報が書かれています。
Point2
冬期開園期間に行なわれる旭山動物園で 1 番人気のペンギンの散歩ですが、このペンギンの散歩は強制させずにペンギン自身の自主参加制なのだそうです。旭山動物園には4種類のペンギンがいますが、実は自主参加させるとハッキリ生態がわかれ、キングペンギンとジェンツーペンギンの2種類のペンギンしか散歩に出ないのだそう。これは狩り本能が備わっているか、いないかの違いでこのようにわかれるそうです。同じペンギンなのに性格が違いとても面白いですね。
↑好奇心旺盛なジェンツーペンギン
↑集団行動をするキングペンギンの群
続いてはペンギン館の中へ行ってみました。
入り口のペンギンの飾りがおしゃれな通路を抜けると…
綺麗なトンネルの水槽にたどり着きました。
ここでは泳ぎ回っている、ペンギンのまた違った表情を見る事ができます。
地上ではのんびり、まったり、ぴょこぴょことしているペンギンですが…
泳ぐとめちゃくちゃ速い!!!
これはペンギンがロケット状の体型をしている為に、こんなに速く泳ぐ事が出来るそうです。泳いでいる姿もとても可愛らしいペンギン。頭上にまでペンギンが泳いでいる姿が見れるのも旭山動物園の魅力。まるで海の中に自分がいるような感覚にもさせてくれます。
Point3
ちなみに人間界には人間の人事異動があるように、動物園界でも動物の異動が行なわれてます。同じ動物同士の交換や、違う種類の動物、または借りてきたり、貸したりされているのだそうです。これは動物達の繁殖目的、つまり、命と命を繋ぐ為に行なっているそうです。この為、動物園同士のネットワークや連携がとても強いのだそう。旭山動物園のキングペンギンも福岡県からやってきました。
Point4
ペンギン館の出口へ向かう途中、壁に描かれている絵がありました。このようなタッチの絵が旭山動物園の園内にはいたるところでみられます。
実はこちらの絵、以前1972年から25年間、旭山動物園の飼育係として勤務されていた、現在では絵本作家のあべ弘士さんが描かれた絵なのだそうです。独特で味のあるタッチの絵は見ていてとても癒され楽しい気持ちにしてくれます。この、あべ弘士さんが描かれた絵を見つけながら園内を歩いてみると、また一味違った旭山動物園を楽しめるかもしれません。
↑あべ弘士さんのサイン
②あざらし館
ここではゴマフアザラシを見る事ができます。
あの多摩川にいたタマちゃんと同種ですね。(懐) このあざらし館には、筒状の柱の様な水槽をアザラシが通り抜けていくところ を360度いろんな角度から見る事ができます。ここをアザラシが通り抜ける時はアザラシが真横を通る感覚!そのくらい、かなり近くで見る事ができます。気持ちよさそうに泳ぐ姿に癒されました。
ちなみに、アザラシの耳は頭横についている小さな穴なのですが、出っ張りがな くツルっとしているのは泳ぐ際に水の抵抗をなくす為なんだそうです。このような生態に対する知識も、もぐもぐタイムの時に飼育員さんがお話してくれます。
旭山動物園には展示物なども各所館内にあるり、とてもわかりやすかったです。
アザラシの展示近くにはミズダコもいました。
世界のタコ収穫量の3分の2は日本で食べられている事を初めて知り、衝撃的でした (笑)。
☆ちなみに…
旭山動物園の園内にはこのタコの水道が何匹もいます。
旭山動物園の広報部の方にも何故動物園にタコなのか(なんで鉢巻きしているのか)を聞いてみましたが、旭山動物園の職員の方も誰も何故タコなのかは謎らしいです。(笑)
③ほっきょくぐま館
とても大きくてかなりの迫力!!!
ほっきょくぐま館内に入ると、水槽側からより近くで見る事ができました。この日は特に機嫌が良かったらしく、水の中に入り黄色い筒状のポールでじゃれて遊んでいる姿を見せてくれました。とても器用にポールを使っています。じゃれている姿も迫力大!!!
Point1
この何気なく見ていた水槽ですが、実はこの水槽の水の高さはアザラシの目線の高さにされているんです!自然界では流氷などの下にいるアザラシを 捕食しているホッキョクグマ。お客さんである人間をエサであるアザラシに見立てた、エサ目線をコンセプトにされているとは…。この事を知るとまた違った見方が出来、とても面白かったです。皆さんも旭山動物園に行かれたら是非アザラシ(エサ)目線の気持ちになってホッキョクグマの迫力を感じて下さい!
この他にも、ドーム型になっているところから顔を覗かせることのできるポイントもあります。私の時は残念ながらここからホッキョクグマの姿は見れませんでしたが、運が良ければすぐ目の前にホッキョクグマを見る事がで きるそうです。
↑ユキウサギ目線
Point2
旭山動物園の園内地図を見て頂くとわかりやすいのですが、
旭山動物園のこだわり見せ方の一つの特徴として、もうひとつ知っておくと面白いポイントがあります。
実は旭山動物園では、食う動物→食われる動物 をわざと近いところに展示されているのです。それにより動物の世界の事をよりリアルに感じて知って欲しいという思いでそのようにされているそうです。
この旭山動物園の展示のこだわりを聞き、意識しながら実際に園内の動物たちを見て回りましたが何気無く普段のように動物園を巡るよりも、弱肉強食の世界を一層リアルに感じる事ができました。
このリアルさを感じる事ができるのも、旭山動物園の魅力です。
④きりん舎
ここにはゲンキくんという男の子のキリンと、結(ゆい)ちゃんというとても 若くて小さめな女の子のキリンがいました。上からだけでなく足元から見れるポイントもありました。
↑上から見た様子
↑下のポイントから見た様子
きりん館では面白いエピソードを聞く事ができました。
きりん館エピソード
このゲンキくんという男の子のキリン。物凄く女の子が大好きだそうで、この日もまだ若い結ちゃんの後ろをずっと付いて回っていました。ゲンキくん、ずっと結ちゃんを見つめてますね…。人間である飼育員さんにも、女性の飼育員さんの言う事はすんなり聞くんだとか…。
そんなゲンキくん、どうやらかなりのトラブルメイカーらしく、このエサが入っている木の形をした枝の部分に頭をよく擦り付ける行動をするらしいのですが、以前いつものようにスリスリしていたところ、どんどん首が奥に入ってしまい、枝の間に首が挟まってしまい抜けなくなってしまった事件があったそうです。(笑)
職員の方達もゲンキくんが巻き起こす珍事件には困らされているそうで、この日も彼に目線をやる職員さんはゲンキくんにヒヤヒヤしているご様子でした…。(笑)
⑤かば館
旭山動物園の職員の方に、個人的に一番気に入っているオススメの動物はなんですか?と質問したところ、「カバですね。」とお答え頂きました。
職「カバが飛ぶんですよ。飛んでいるんです、カバが。」
私「カバが…飛ぶ…。」
これを聞いてからもう、ずっと気になって気になってワクワクしながらかば館へとやってきました。
ここから見るとよく動物園で見かける、普通に過ごしているカバの様子ですが、
何やら潜りはじめました…
かば館の下へ行ってみると…
飛んでる!!!
まさにカバが飛んでいました!!!!
旭山動物園に来るまで見た事のない、人生で初めて見る光景でなんだか笑ってしまいます。とても気持ち良さそうに軽やかにぴょんぴょん飛んでいる姿はとても愛嬌があり、とても愛くるしいカバの一面を見る事ができました。
普段、カバは濁った泥水のようところを好むので、なかなかこのような透明な水で泳いでいる姿は見られません。水のろ過がとても大変なんだそうです。ちなみに、この水中に浮かんでいる草は全部、カバのフンだそうです!
この飛ぶカバの姿も、旭山動物園でならいろんな角度から、横からも真下から
だって見る事ができます。
かば館エピソード
この百吉(ももきち)くんは長崎バイオパークにいる”泳げないカバ”でとても有名になった、ももちゃんの息子だそうです。「百吉くんは、ももちゃんと良く似ていて、スター性があるんですよ。カメラを向けるとちゃんといい感じに写ってくれたりするんですよ。」と職員さんがお話してくれました。カバもみんな顔や性格が違い親によく似るのだそうです。
↑ももちゃんの息子、百吉くん
つづく…→後編は後日更新☆