西日本放浪の旅① 1日目〜奇跡の瞬間、炎が灯る岩〜
2016年4月15日
東京を出発し約22時間。深夜バス、車、フェリーそして丘をひたすら歩く。
その先に目にしたものは隠岐の島の大自然がつくり出した、あまりにも壮大で圧巻『国賀海岸』の絶景、絶景絶景そして絶景、、、
しかし旅はまだまだ始まったばかり。
『国賀海岸』にはもうひとつの絶景があるのでした。
奇岩の名は『観音岩』
⏰17:30
摩天崖山頂から再び来た道を戻りつつ、太陽と共に刻々と色を変え、表情を変えていくてゆく大自然がつくり出した絶景。何をするわけでもなく、ただただ目と心が奪われてしまう…。
「くぅ〜っ!!!」
「こんな絶景ひとりじめしちゃって、景色が余ってる。
地球に申し訳ないのぅ〜(^o^)ニッコリ」
深沢の暇つぶしの様子はさておき、『国賀海岸』は国立公園に指定された特別保護地区となっていて、風化や浸食などの影響により奇岩、海食崖などが神秘的で独特の景観を生み出しています。
中でも一際目立っていたのが、海抜40メートルの細長い奇岩『観音岩』。
国賀海岸の特徴的な風景の一つで、海上にそそり立つ姿がまるで観音様の立像に見えることから名付けられたそうです。
出典:http://www.oki-kisen.co.jp/mkpage/hyouzi_editor.php?sid=125
この観音岩、別名『ローソク岩』とも呼ばれています。
なんとも個性的な尖り方をした観音岩の先端に、太陽の(当たり方や角度によって)光がピッタリのタイミングに重なると…まるでローソクに火をともしたように見える瞬間があることから『ローソク岩』と呼ばれているようです。また、その絶景も『日本の夕日百選』の一つに認定されているほど!
「隠岐の島…絶景コンボ発動し過ぎ、、(喜)。」
というワケでして、絶景ハンター深沢(うそ)、この情報をキャッチした(たまたまググった)からには、その奇跡のマジックアワーキャンドルを一目見ようと、その時を(プロスピ*のレベル上げしながら)待っているって次第デス。
(*プロスピ=コナミから発売されているリアル版プロ野球アプリゲーム、プロ野球スピリッツAの略称。)
奇跡のマジックアワー
⏰18:20
太陽の日差しも傾き、日没へのカウントダウンも近づいた(チームのレベルも上がった)ころ、国賀ロータリーへと繋がる坂道に移動開始。
観音岩の『ローソク岩』を拝むには日没の時間帯や方角を完璧に合わせなければ、ずれてしまうので見るポイントがとても重要になってきます。事前に便利な日没時刻マップでしっかり把握しておきましょう。
場所は国賀海岸ロータリー辺りを中心とした国賀浜、通天橋遊歩道が主にローソク岩を見ることのできる鑑賞スポット。時期や日によって細かく変動するので場所も事前に調べておくと安心ですよ〜。(☆港の到着ターミナルで位置情報はゲット)
と、ここで「隠岐の島の第一村人発見ー!!」
ヨーロッパ圏から観光に一人で訪れたという、私と同じ歳くらいの女性を親切に案内されていました。
互いに挨拶するやいなや、すぐに打ち解け、案内していたおじちゃん(隠岐の島在住)に今日、ローソク岩が見れそうなポイントを探ってもらいながら三人でその時を待っていました。
が、、、。むむっ。ポイントはここのはずなんですけどね、、、
時期が一週間早かったようです、、、。おっしぃぃぃーーー!!!
なんと、『観音岩のローソク岩』は一年中見れるわけではなく、4月20日(18:30~)から6月上旬(19:10~)の初夏の期間、8月お盆ごろ(18:40~)から10月上旬(17:30~)の秋頃の期間。
見れるのは、この年に2期間のみ!!
さらに天候の条件も加わるので、見れるのは様々な条件が重なったときのみ。その瞬間を見ることができた人は、奇跡の瞬間を目撃できたってこと!う〜ん、どうして綺麗なものには何でも限りがあるのでしょうねぇ。
私は残念ながら見ることはできませんでしたが、天候は抜群で夕日がとてつもなく綺麗なので日が落ちるまで見届けることにしました。おじちゃんと遥々日本へやって来たお嬢さんは戻るようだったのでここでお別れ。
「Thank you, Enjoy japan!!」
そして私は再び、丘のよく夕日が見えそうな場所へと登ります。
⏰18:40
イッツ、トワイライトタイーマッ(ム)!!
「おぉー、、、、。」
「たようって、ほんとうにもえてr
この景色、夕焼け、、言葉なんぞ、もはや不要ですね。
「この惑星の住人は、川をみれば橋をかけ、山をみればトンネルを掘る
みずから壁をみつけては、それを乗り越えようとしている
いったいどこへ向かおうとしているのだろうか
ただこの惑星の達成感は、癖になる。」
BOSS(缶コーヒー)のCMでトミーリー・ジョーンズ演じる、あの宇宙人のセリフがふと脳裏に浮かんできました。
「このろくでもない、素晴らしき世界。」
太陽が大きなオレンジになってから沈みきるまでは本当に束の間のひと時。
しっかりと美しい夕焼けを目に焼き付けておきました。
☆詳しい情報等はコチラ→http://nkk-oki.com/japan/kannon-iwa-rock/
「めでたしめでたし。」
「オイ、深沢!!ローソク岩、結局見れなかった話かよ!!時間返せバーロー!!」とお怒りの方。すんません、、、。これでどうかご勘弁を、、、キャンドル。ジュン。
(※注))面白くないとかいうクレームは一切受け付けません。)
旅館みつけ島荘で海の幸!!コレは…?
⏰19:40
今夜、宿泊するのは港からほど近い場所にある旅館『みつけ島荘』さん。
民宿のような、とても居心地の良い落ち着いた雰囲気の旅館で、とても親切な美人女将さんがお世話をしてくださいます。有名な俳優さんや著名人の方々も訪れているようですよ。
そしてやはり、旅先の旅館といえば気になるのは晩御飯でしょう。
歩きまわってお腹もペコペコ。私はお腹が空くと頭がピーマンになってしまうのでチェックインして早々に旅館のお食事どころへと向かいます。(※これから先、観覧注意。かも)
お部屋番号は「3号室ひらめ」。
テーブルには豪華な海の幸がたんま〜り!!!
はりきって、いただきまーす!!
「いやぁ〜何にも乾杯するものがない時が、いちばん幸せですなぁ〜。」
新鮮でツヤツヤなお刺身に〜、うん?これは鯛かしらぁ!
牡蠣めちゃくちゃでかい!!
この見た目がうるさいカラフル貝は、主に西日本界隈の海で獲れる「ヒオウギ貝」。
色がほかにもピンクとか紫とか6種類くらいあるんだよねー!ホタテの仲間なのに危険に晒されてもホタテみたいに、貝殻をパタパタして泳いで逃にげれないヒオウギ貝ー!
(*実家が海産物屋なので貝には詳しい)
「んと、、しいたけ。」
「これはウミウシの煮付け。」by美人女将さん
「うーうみうし?んとー、ウミウシってどんなやつだっけー??検索検索ゥー!」
ピンときていなかった私は、食べる前にググって
(Googleで検索したら)
モンスターが出てきたので後悔しました。
スーパーファミコンの雑魚キャラっぽいビジュアルなので、私は別に勇者でなくただのチキンだし、画像を見ているだけでもHPダダ下がりなので、口に運ぶのに結構な勇気がいりそうです。
しかし、郷に入れば郷に従え。です。
「あなたは しにました」となるわけでもないし、知らなければ見た目は普通に美味しそうな煮付けなので、さっき見てしまったモンスター画像を脳みそから抹消し、あとは好奇心と勢いで、、
「ぬわーーーーーっ*」
(*ドラクエ5。ゲマにとどめをさされるときの、パパス最期の有名な断末魔。)
「…。おっ。ヤミー(美味しい)」
以外と歯ごたえがありコリコリしていて、いちばん近いものに例えるなら、食感や味わいが赤貝に近くお酒にも合ってなかなか美味しかったです。
(後日談–でもテレビで見たら不味いって言ってたので、みつけ島荘さんの調理や味付けで美味しかったのかも…)
調べて分かったのですが、
『ウミウシ』はそもそも通常食用には適さないらしいです。(は?)
その(見てわかる、これは食べ物じゃない)ウミウシを海洋生物学者でもあった当時、昭和天皇のヒロヒトさん(破天荒おじさん)という方が「ナマコが食べられるのだから、ウミウシも食べれるはず」とか「研究のためだからねぇ」とかいう、やんちゃな理由で最初に食べてみたそうです。
「煮るとこんなに小さくなる」と笑っていた破天荒おじさん。
いざ食べてみると、肝心の味の感想は「あんまり美味しくない」。
にもかかわらず、なぜ今現在でもこうして「あんまり美味しくない」ウミウシを食べることが受け継がれているのかは謎ですが、、なにはともあれ、ウミウシを日本で食べれるのは隠岐の島だけ!!珍味中の珍味なのです。
隠岐の島に行ったらぜひ、貴重なウミウシを食べててはいかがでしょうか。
※おいしくいただきました。
つづく。