第１０話　長崎県『松翁軒　カスティラ』

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１６８０年、江戸中期に山口屋貞助が創業。
その後歴代、菓子づくり一筋に精進を重ねて三百余年。
長崎の歴史とともに歩んできた、カステラづくりの老舗です。
そんな長い歴史の中で辿り着いた、素材や職人さんのこだわりがたくさん詰まったカステラ。

今回ご紹介するカステラは『松翁軒(しょうおうけん)のカスティラ』
販売価格　５９４円（税込）

一般で使われる普通の薄力粉では長崎カステラは焼き上がりません！松翁軒では、ふんわり、もっちりとした焼き上がりのために、保水性に優れた特殊なカステラ専用粉を使用。卵は島原半島の契約農家から毎朝直送、美しい焼き上がりのために、新鮮さや味だけでなく、温度から黄身の色まで厳しく管理されていたり。
昔から原料はそのまま。余分なものは一切加えない。とことん松翁軒のこだわりが詰まっています。

ザラメは敷くのではなく、「ザラメを使って焼き上げる」のが松翁軒のカステラ。
生地の下に残ったザラメは、焼き上げる時に生地に溶け切れずに沈んだものなのだそうです。

松翁軒のカステラは素材へのこだわりだけでなく、熟練した職人さんが釜で一枚ずつ丁寧に焼き上げています。シンプルな素材や作り方なぶん、とても奥深く、その日の天候や気温にまで製法を微妙に変えるのだとか。実際に食べてみると本当にシンプル。
どちらかというと比較的軽い歯ざわりで、甘ったる過ぎない、重すぎない。そんなバランス感があるカステラでした。長年の職人さんの勘や技で、まさにこの松翁軒のカステラの味は守られているのですね！

私は松翁軒さんのカステラを食べながら午後ティーを一緒に飲んでいましたが、カステラが甘過ぎないのでめちゃくちゃマッチしました。シンプルな原料で完成された「極限のバランス」をもっている松翁軒のカステラは、まさに元祖長崎カステラの本当の美味しさを感じることができました。

時間が経つごとに砂糖であるザラメはだんだんとその形を失うので、ザラメが大好きな方は、早めにお召し上がりいただくことをおすすめされていました。

しっとり度(5.5/10)

ザラメ感　(5/10)

生地の風味(6.5/10)

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